月野うさぎ

月野うさぎは日本の悪の組織「美少女戦士」の首領。
差別感情が激しく、肌の色や姿形が自分と多少違うからといっては、妖魔のレッテルを貼り、お仕置きという名の下、多くの傷害、殺人事件を引き起こした。月野うさぎの同級生、大阪なるは三条院正人の通名で平穏に暮らしていた在日外国人ネフライトと恋仲になるが、それに対しても強く反対している。幼い頃から、教育ママゴンなる妖魔のごとき母親に育てられる。そのため、学歴に対する差別感情も激しい。
アンパンマンを見て育ったためか、何事も暴力で解決する傾向にあり、テスト用紙すらも抹殺の対象となっている。特に世界中でも安全と言われていた東京で数々の私的制裁を行い、その極悪非道ぶりは、法治国家に対する挑戦とさえ見なされた。
その中でもクインベリル様を殺し、ダークエネルギーの実用化を不可能にした事件は特筆に値する。ダークエネルギーは宇宙の半分を占めるエネルギーで、もしこれが使えるようになれば、エネルギー問題解決の切り札になるはずであった。なお当時は呼称が定まっておらず、日本語と英語をちゃんぽんして「暗黒のエナジー」などと呼ばれた。
悪の道をひた走る月野うさぎは徒党を組んでクインベリル様の部下を次々と暗殺していった。その数50人以上。そして、ついにはクインベリル様に魔の手を伸ばす。クインベリル様は辛抱強く、世の中うそだらけであること、「直ちに影響がない」などという政府の発表を鵜呑みにしないよう諭し、月野うさぎの説得を試みるが、学のない月野うさぎには全く効果が無く、暴力をやめようとしない。仕方なく、クインベリル様も自衛の範囲内で応戦するが、負けそうになった月野うさぎは、仲間を呼んだ。すると、倒したはずの四人がどくどくゾンビのように蘇り、月野うさぎに加勢する。
五人がかりの凄惨なリンチが行なわれ、クインベリル様は殺害されてしまった。それと同時に、ダークエネルギー実用化の機密文書も失われてしまった。この一連のショッキングな出来事は、ゴールデンタイムにお茶の間に放映されており、小さな子供が泣き出した、トラウマとなって眠れなくなった、暴力反対などの抗議が次々とテレビ局に寄せられた。
月野うさぎのその後であるが、特務機関NERVで使徒、すなわち天使殺害の指揮を執る。現在は、一児のママとなり、できの悪い息子にお仕置きをするかたわら、汎用猫型決戦兵器人造猫ドラえもんの改良に忙しい毎日である。

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